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〜トマトの旨み〜

こんにちは、野菜ソムリエプロのMasakoALAです。
残暑お見舞い申し上げます。
朝晩は幾分か暑さがやわらいだように感じましたが、
ここ数日はまたぶり返しており、湿気も感じますね。
残暑ならいいのですが、まだまだ酷暑真っ盛りに思えてなりません。
みなさまは、夏バテはされませんでしたか。
秋に突入する前に、それは解消しておきたいものですね。

最近の雨は突然に、そして、集中型です。
あのような降り方をすると、青果物は被害を被ることもしばしば。
特にトマトは影響を受けやすく、割れが生じてしまいます。
雨不足で干上がりそうな日々からの、突拍子もない雨。
学校で学んだ、温暖湿潤気候ではないように思えてなりません。

それでもやっぱり四季のある日本。
季節は巡ってきます。
さぁ、来ますよ、食欲の秋!!
世が乾燥し始めると、乾燥好きの胃腸さんは元気に活発になります。
だから、食欲が出るのです。
秋の実りは豊かですしね。
ワクワクします。

さて、トマトは?
冬に向けて、しまりの出てくるしっかりとした味わいになりますよね。
このみずみずしい、水分たっぷりトマトはぜひ今のうちに。
今こそトマト水を作ってみませんか?
作り方は簡単です。

① トマトをブレンダーやミキサーにかける。

② 置いておくと、二層に分かれる。

③ 上の部分を取れるだけすくって、残りをコーヒーフィルターなどで濾す。

④ 冷蔵庫に入れておくと、濾過された透明の液体が溜まります。
それがトマト水。

そう、旨み成分、グルタミン酸たっぷりの液体なんです。
それだけでなく、糖類やミネラルなども、もとのトマトと同じくらい含まれているそうです。
香ってみると、これがまさにトマト。
一方、フィルターに溜まった赤い部分はトマトの繊維質なのですが、
これは味わってももはやトマトの味わいはなし。
科学の世界ですね。

はじめから、フィルターでも良いのですが、一旦二層になってからの方が、濾過がスムーズです。

トマトのグルタミン酸は煮込んでも、アミノ酸を含む魚介類や肉類などと組み合わせても、
他の素材の味を壊さず、引き立ててくれるので、
ほんの少しのこのトマト水を入れるだけでも、
味の幅が豊かになることを感じていただけるかと思います。

また、このトマト水は発酵素材にもなるそうです。
敢えて、分離させてから麹と塩をを入れて作るトマト麹を現在作っています。

発酵したのちも、グルタミン酸としての機能も保たれているとのことなので、
旨みを備えた発酵食品が作れるのは魅力的ですね。

トマト水にゼラチンを入れて、トマトジュレを作りました。
これだけでトマトの風味が口に広がります。
素揚げして、オリーブオイルと白バルサミコビネガーで軽くマリネした白ナスに、
ジュレをかけてみました。

今の季節にぴったりの、暑さをやわらげる一品になります。

また、先日、トマト水をアガーで固めたものをお店で口にしました。
ゼラチンよりもさらに、トマトの風味が濃厚に感じられて、こちらもオススメです。

ぜひ、お試しくださいませ。

ちなみに、残った赤い繊維質は、彩りとしてもお料理に使えます。
たとえば、蒸し茹でしたカボチャにカレー粉と加えてみると、
さっぱりしたカレー風味のカボチャのお料理ができますよ。

隈なく、召し上がってくださいね。

まだまだ暑さは厳しいです。
油断することなく、もう一踏ん張り、暑さ対策もしつつ、
秋への準備もなさってくださいませ。

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