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〜今日のトマト、和の世界に〜

このコラムは令和5年12月27日に執筆されました。
令和6年1月1日に発生した石川県能登地方を震源とする能登半島地震により亡くなられた
方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された方、そのご家族及び関係の皆様に心より
お見舞い申し上げます。また、被災者の救済と被災地の復興支援のために尽力されている
方々に深く敬意を表します。

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新年あけましておめでとうございます。
旧年はコラムに目を通してくださり、ありがとうございました。
本年も、トマト好きなみなさまが更にトマト愛をチャージできますように。
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

2020年に年始のコラムをお届けして、今年は5回目となりました。
トマトのヤサイコトバである「平和」への道はまだまだ遠いのでしょうか。
平和であることは本当に難しいことなのだなぁと痛感します。
どれだけトマトを食べれば平和が訪れるのでしょう。
まだまだ足りないのでしょうかね。
ただ、身近な範囲で考えると、平和であることは事実です。
そんなわけで、今年も存分に食べてまいります。

ぴょんぴょん跳ねる卯の年から、干支の中で、唯一架空の動物であるドラゴン。
辰の年へとバトンタッチです。
迫力満点、パワーのある、雄々しく、運気をもたらしてくれそうな龍。
それに乗ってさまざまなところを眺めたいです。

龍にあやかるわけではありませんが、今年は世界のいろいろなトマトを使ったお料理を
ご紹介してまいりたいと思います。

その第一弾はやはり、ここ日本ですね。
トマトは日本の歴史の中では、比較的新しいお野菜でしょう。
江戸時代初期に日本には伝わったものの、最初は観賞用。
今のように食べられるようになったのは、昭和になってからだと言われています。
お正月のお節料理にはミニトマトが飾られてはいるものの、トマトを使ったこれ、
というお料理は見受けられません。
カツオと昆布の出汁に抜群に合うのになぁと思います。

めでたい色、紅白には、トマトの赤も使えますよね。
それを活かしつつ、お正月には欠かせないあの果実、柚子と合わせた二品をご紹介します。

⚫︎蕪と金時人参の昆布和え
薄くスライスした蕪と金時人参を塩糀で漬けて、そこに刻み昆布も和える。
柚子の果汁を搾り、酢とハチミツを少量加えて、味を整える。
柚子の皮をおろしたところに、盛り、4つの切り目を入れたミニトマトを添える。

ミニトマトは敢えて、共に漬けません。
食べる時にトマトの旨みを感じながら、蕪や金時人参とのマリアージュを口の中で楽しむ。
そこに香る柚子との相性が良いのです。
柚子とトマト、この組み合わせはお互いの良いところを引き出してくれますよ。

⚫︎蛸のトマト煮
綿棒で叩いて筋繊維をほぐし、薄くスライスした蛸。
スライスしたミディトマト。
蛸を柔らかくするべく、炭酸水を加えて共に炊きます。
トマトが崩れて全体に馴染んだところに、少しの醤油、甘糀と柚子の果汁を搾り入れます。
蓋を開けて、煮詰めると、赤ピンク色をした、鮮やかなトロッとした蛸ができます。
しっとりと歯ごたえのある食感の蛸に、これまたトマトと柚子に甘糀の優しい甘さが漂う、
絶妙な一品の完成です。

そのまま使うと洋風になりがちなトマトですが、柚子と合わせると一気に和テイストに傾きます。
柚子が豊富にあるうちに、お試しください。

トマトで世界を旅をする年!
さぁ、来月はどこの国を訪れようかしら。

今年もトマトを楽しみましょう!

 

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